20代で年収1000万円はブラック企業なのか?新卒就活で考える?

企業研究

新卒で就職するときに気になるのがその会社の給料。
年収は高いほどいいという人と気にしないという人がいますがあなたはどちらでしょうか?

年収は多ければ多いほどいい、思いっきり年収が高い企業というのも気になるという人も多くいると思います。

新卒の求人情報を調べると高いものでは20代で1000万円も可能!なんて書かれたものも出てきますね。このような求人、会社に行くというのはどうなのでしょうか?

ここでは新卒20代年収1000万円の条件の企業という点で話をしていきます。

20代で年収1000万円というのはどれくらい凄い?

20代で年収1000万円が手に入るとなると、かなり凄いというイメージがわきますよね。

ただどれくらい凄いのか、頑張ればなんとかなるレベルなのか、それとも雲の上のレベルなのか。その人のレベルの個人差によって異なりますが、はっきりとわからないということもあるかもしれません。

実際に20代のうちの平均年収としては、大体300万円台くらいが相場だろうとはいわれています。
ただしここには非正規の人は含まれています。

正社員でバリバリ働くルートと考えると、30歳になるときに500万円台かどうかというところでしょうか。600万あれば高い方だと思われます。
それ以上は高給な部類の会社です。

年齢に関係なく働く人全体を見てみると、年収1000万円以上を稼ぐ人は約4%となっています。

これをどのくらいの数値と見るかですが、40代、50代になって課長・部長等の役職につく人たちも含めて4%です。

ほとんどのサラリーマンは年収1000万に到達することはできません。まして20代で1000万円となると現実は相当特別な会社、仕事でないとありえないというものになります。

ちょっと頭の良い大学を卒業した程度ではたどり着けないのです。

20代で1000万円を謳う求人はブラックなのか?

20代で年収1000万円となることの難易度は相当高いということはわかります。

でも求人を探してみると、実際に20代で年収1000万円が可能と書かれたものも出てきます。

これらの求人は実際には稼ぐのは難しくてブラック企業だったりするのでしょうか?
20代で高額の年収を稼げるような仕事は大変とか危ないとかブラックとかいわれたりもしますよね。

これは、ブラック企業の定義によるということになります。
労働基準法に違反するような会社をブラック企業とすると、そんなにブラックが多いということはないでしょう。

ただ大変なのかどうかということだと間違いなく大変で、大体の企業はその企業に入って生き残るだけでも大変で、多くは数年以内によほどの実力がなければ辞めることになるような会社ばかりでしょう。

何の条件もなく、単純に若い年齢で平均年収が異常な高さを持つというのは日本企業においてはほぼありえません。

本当のエリート企業は年収をアピールしない

日本企業の中にも、全部が20代で1000万円を達成できないというようなことはなく、中には達成できる企業は存在します。

その大半はいわゆるエリート企業系で、新卒としては高学歴かつ相当優秀な能力を持つ人が入社するタイプの企業です。

そうした企業については求人募集要項でまず20代で1000万円等という項目をアピールすることはありません。

そのようなアピールを自らしなくても、その企業を受けるような志望者は大体どの程度かということは把握しています。また集まる人材は給料目当てではないことも多いです。

下手に求人募集で書いても、給料目当ての実際には採用に至らないレベルの志望者が多く集まってしまうかもしれませんし、高給をアピールすることは世間から叩かれやすくなるだけでメリットは少ないのです。

このようなことを考えると、求人で20代1000万円をアピールしてくる企業は、ブラックとは限りませんが、その分何かがあるということが推測されます。

実際に20代で年収1000万円が狙える企業とは

実際に年収1000万円を早い段階で達成できる企業というのは限られています。業界ももうある程度決まっています。

具体的には、金融専門職、総合商社、コンサルティング会社、外資系企業、マスコミ等です。

入社した社員の大半が達成できるとなると、業界としては上記くらいのものしかありません。

少人数でプロフェッショナルが働いている会社では給料が高いというところもありますが、そうした会社は能力のある人が転職で入ってきたり、起業した人たちであり、一般的に大学生が新卒として選べるという会社ではありません。

ずっと同じ会社にいるのではなく、どこか一般の会社に入って修行してそこから転職してステップアップして上がっていくというのは、今後のスキルアップのルートとして広がっていくかもしれません。

これらの企業は超難関企業である

上記の業界であれば20代でも1000万円が狙えるということですが、これらの業界の有力企業は超難関企業となっています。

そこまで大量の人員を採用するというわけでもなく、ざっくりと計算して総合商社500人、マスコミが500人、その他1000人程度としても2000人くらいのキャパシティしかありません。

大卒が50万人くらいはいると考えると、僅か0.4%。
全員が志望するわけではありませんが、その入社難易度は相当高く、給料が高いから狙って入れるかというと、努力でなんとか内定を取るというレベルを超えているものになります。

他にも大手企業はたくさんありますが、日系の場合、どうしても年功序列的な部分もあり、実力主義が浸透してきているとはいえ、いきなり若いときに1000万円レベル上がれるのかというとかなり厳しいといえるでしょう。

一般企業での1000万円以上は怪しい?

上記の特別なハイレベルの企業以外の一般企業では1000万円と表示される会社はどうなのでしょうか?
何か怪しさがあるのかというと、実際のところ多くは営業会社となっています。

不動産販売であったり、証券会社であったり、自動車であったり、何かの高額商品を販売する形態が多いです。

営業で業績が連動制、歩合制となっていて成績を上げられればそのまま給料に反映ということで高い給与を取ることができますが、上がらなければ、その分かなり低い給与となります。

成績が悪い人はそのうち会社を辞めることになるかもしれません。

このスタイルが良いか悪いかはその人次第です。
紹介したエリート系の会社のように大半の人の給料が高く、高度な人材としてステップアップできるのかというと、そういうことは難しいかと思われます。

その代わり純粋な営業一本勝負で、完全に実力主義。
そこには基本的には年齢も、学歴も関係しません。
できる人は営業の仕事で、いくらでも勝ち上がることができます。

ただ誰でもできるのかというと、かなりの向き不向きが出てくる仕事になるでしょう。

グローバル人材、高度IT人材は別

上で紹介したエリート会社の中にも含まれますが、新卒採用といってもグローバル人材、高度IT人材は別という扱いになるところも増えてきました。

世の中の流れを反映して外資系も含め、海外歴が長い、海外大学卒業組、特定の国にすでに強みがあるというようなグローバル人材、またすでに高度なIT技術を持っている人材であれば、一般社員とは異なる待遇を得ることもできます。

このような会社もそこまで新卒に力を入れる必要もありませんので、新卒で入るには必然的に難易度は跳ね上がります。
一般の学生が太刀打ちできるレベルではないでしょう。

ベンチャー企業ではあるかもしれないが注意

ベンチャー企業の場合、大手の会社と違って柔軟な給与体系も可能であり、若くして高い給料を提示しているところもあります。

ただしベンチャー企業の場合は注意が必要です。
ベンチャーは思っている以上に社内のことが大会社のようにまとまっていませんし、すぐに内容はひっくり返ります。

給与として提示してあったとしても、入ってみて本当にその給与がもらえるかどうかはわかりません。入社時で確約しているということであれば別ですが、入社してからすぐに上がっていくというケースでは本当に上がるかどうかはわかりません。

あくまでモデル賃金としてあるだけで現実的には不可能というものもあります。

また働く環境としても、そこまで整っていないということや、新卒でも経営者に近い働きを要求されることもあります。

逆にそれがベンチャー企業でのメリットでもあり、大手よりもかなり経営に近いレベルの仕事ができるので、今後の成長やステップアップに役立つということもあります。ただ本当にその企業によってバラバラで中には雑用で終わることもあるかもしれません。

高い給与を期待できることもありますが、基本的には数年での転職を覚悟していくものであり、さらにハイレベルの会社に転職・引き抜かれるか、自分で起業する等をしない限りは、厳しいところも多いのかなとは思われます。

実力主義が進んでいる会社では可能かもしれない

若いうちに高額の年収を得られる企業に共通するのは実力主義だということです。

大手企業でも実力主義の導入は進んでいますが、それでも急にはできませんしある程度の限界はあります。既存の人の給料をいきなり下げるわけにはいきません。
ただ最近ではようやく新人でも差別化というような動きも出てきました。

そうした企業を狙っていけば若くして高額年収というのも目指せるのかもしれません。

問題として実力主義といっても、その実力をどうやって判断するのかという点はあります。営業であれば単純に実績で評価できますが、総合的な事業となってくると、個人の成績を評価するのは難しくなります。

また、新卒の就活で自分はできると判断するのも危険です。厳しい実力主義すぎる会社で本当に自分自身が生き残ることができるのかということは考えないといけません。

学生時代は無敵感に溢れている人もいるかもしれませんが、本当に仕事ができるかどうかは入ってみないとわからないものです。
入ってこんなに評価が厳しいとなっても、もう遅いですし、実力主義の波が来ているとはいっても、どの程度適用されるかは考えておいた方がいいでしょう。

年収だけで会社を判断しない

高額の年収が出るからその会社への志望、就職を決めるというのも、ごく自然のことではあります。

給料は少ないよりも多い方がいいに決まっています。
今はそんなにいらないといっても、それは今だからであって、将来的には多くのお金が必要となる時期もやってきます。

年収が低すぎる会社を選ぶというのは、将来のリスクが高くなりますのでおすすめはしません。

ですが、見た目の高い年収だけで動いてしまうというのもまた考えものです。

いくら若い時期に高い給料がもらえるからといって、その会社でずっと働くことになるとは限らないからです。

続けることが難しくてたった数年で他の会社に転職することになった場合、もしかすると最初から他の企業でずっと続けていた方が良かったということもあるかもしれません。

年収だけにつられて働くことになると、本当はやりたいことではなかった、思っていたよりもキツくて耐えられない、業績が上がらなくてモデル年収のように稼げない、等のいろいろな問題が出てきます。

特にやりたいことと違うということは避けた方がいいです。
最後は好きだからこそその仕事ができるということになるものです。

好きでその仕事をやっている人には最終的に勝つことはできません。
お金で選んでしまうと、最初は良さそうに見えても、長期的に見た場合、本当に高い収入が得られるのかということ、また本当に幸せなのかという問題も出てきてしまうかもしれません。

まとめ

ここでは20代で年収1000万円を稼ぐことができる企業というのは、どういうものなのかについて考察してみました。

高い給料は魅力的ですが、会社選びというのはそう単純にはいかないということもわかったかと思います。

特に不自然に高い給料の会社の場合、入ってからが厳しいということも多いです。

給料も大切なものにはなりますが、続くかどうかという点、また自分のやりたいことは何かということも深く考えて選ぶようにしたいものです。

どうやって会社を選んだらいいのか、わからないという人は以下で紹介する就活エージェントもチェックしてください。

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