就活の自己PRといえば何を作っていいかがわからない、そこまでの良い内容がないから多少ウソをついたり、誇張してでも良い内容にしていきたい。
そんな声はよく出てきます。
内定を取るのが勝負ということでそのためになら話を作ってもありといえばありなのではという考えもあります。
今回は、ウソ・誇張等はどこまでがOKなのかということについて考えていきます。
すべて正直な状態で勝負できるのがベスト
どこまでがウソをついてもいいか、話を盛っていいかという話をすると、まるで話を作っていくことを肯定しているように見えてしまうかもしれません。
ある程度の部分は仕方がないということもありますが、本来であれば、すべて正直な状態で勝負できるのがベストです。
実際に正直なことしか言わなくて成功している人なんてたくさんいることでしょう。
最初から自己PRを就活のときに求められることはわかっていて、大学性格が始まってから3年近くの余裕があるわけです。
この間に何か話せるネタの1つや2つくらいはないとダメですよね。
えぇ・・・
これはどうでもいいんですけど、就活は3年後期から始まると言われていますが、実際には自己PRを書くためなどで1年生の時から何かしら努力した経験がないとウソしか書けなくなって詰むと思います。
普通の学校生活送ってれば何かしらありそうだけど。— アルトネット (@arutonetmanzyu) April 17, 2020
でも、それじゃ足りない場合どうするのか?
また就活に勝ち抜くために、もっと言い方を変えた方が良さそうということも出てくると思います。
正直に伝えて落ちてしまってはどうにもなりませんので、ある程度は戦略的に行くということ、ただ度合いを間違えたりしてはいけないということ。
やみくもにいいと言われたから作り上げましたではNGなのです。
採用面接でウソをつく人は多い
実際に採用面接のときにウソをつくような人はいるのかということですが、これはかなりいることがわかっています。
自己PR嘘しか言ってない
ウソウソの実の能力者かもしれん— たくあん???? (@takuansaikyou_) December 16, 2019
中には応募者の50%近くがウソをついているなんていうデータも出てきたりします。
この話だけを聞いてウソはOKというのは早計すぎます。
ウソといっても、例えば「うちの会社の志望度はどれくらいなのですか?」と聞かれて「実は本気で行く気はありません」とは答えづらいですよね。
「御社が第一志望です」と答えることにとても罪は問えないでしょう。
これはこんなことを聞く面接官の方が悪いです。
このようなその場を乗り切るために仕方がないウソというのと、自分の経歴を明らかに偽ったりするようなことは全くことなります。
経歴のウソは完全にアウトですが、自己PRのウソというのはどこまでが許されるのか、これが非常に微妙なラインとなってくるわけです。
気づかれるリスクがあるということ
自己PRをウソをいうことの問題として、マナー等の問題はおいておいても、採用担当者に気づかれてしまうリスクがあります。
リクルートの就活ジャーナルでも「7割以上が就活生のウソ・盛った話に気づいている」とされています。
毎日数多くのESに目を通して、多くの学生と次々に面接をしていて、人によってはそれを何年も行っているわけです。
学生がつきそうなウソなんてすぐにバレてしまうんですね。
学生側も当然素人ですし、自分に合わない話をする、自分より不自然に高いレベルの話をしてしまうと、特に面接ではその場の雰囲気、態度、話し方、目の動き等でおかしさが出てしまったり、話を続けるうちに不自然さが目立ってしまうということが起こります。
ウソをする学生側がどう考えても悪いですし、バレるようなウソをいうのはどうしようもありません。
こんな余計な心配をするくらいであれば、まともな内容にしておけばよかったなんてことになってしまいます。
影響があるかはケースバイケース?
就活でウソを言っていた場合、それは選考に関してはどのような問題があるのか?選考に対してマイナスポイントになるのか、即退場となるのかというとこの答えはケースバイケースとなるようです。
悪い方としては、ウソをつく時点で信用の問題が出てくるということ。
お互い信頼の上で、採用活動を行っている中で、信用ができない人を会社に入れていいのかということが出てきます。
またこの選考は入社後の仕事の成果を予測するものでもあり、仕事をしても顧客にウソをつく、また仕事の成果で上司にウソをつくというようなことをするかもしれないと考えると、採用を見送ろうという判断ができます。
一方、ケースバイケースといったのは何故かというと、それらしく話せる能力というのは、営業マンとして必要な能力の一つだという見方もできます。
ウソをつけというのは正しい言い方ではありませんが、その場をそれっぽく仕上げて乗り切る力は場面によっては必要な力になります。
また、わかっていたとしても、これは自社に対する熱意が高いため頑張ってアピールしているんだと捉えてくれる、大目に見てくれるというのもあるようです。
どう考えられるかは相手次第ですし、ハイリスクなことには変わりありません。
ウソや誇張には仕方ない部分もある
非常に微妙な話ですが、ウソや誇張には仕方がない部分というのもあるとは思います。
この就活自体が、業界に関係なく全体として就活ゲーム化していて、それっぽいことを言わなくていけない空気になっています。
採用担当者側も学生が1社だけでは簡単に受からないのでたくさんの会社を受けなければいけないのを知っています。それなのに学生の志望度について聞いてきたりもします。
自己PRであっても素直に正直に答えて採用してくれるのかというと、かなり微妙なものがあります。
本当はもっとフランクな形の別の就活があってもいいと思いますし、そうしようとしている企業もあるとは思いますが、日本全体の古い習慣なのか、それともビジネス上仕方ないのか、お互い取り繕った就活が出来上がってしまっています。
明らかなウソ、英語が話せないのに英語が得意とか、〇〇で表彰されたとか、アルバイトなのに社員以上に活躍したとか、そういったものは論外としても、多少の話を盛るということについては、これは仕方ないですし馬鹿正直には生きられないですよねとも言えてしまうのではないでしょうか。
ウソをつけとアドバイスするところもあるらしい
自己PRで学生側がウソをつくことはあっても、それは自分自身で考えているだけかと思うと、実はそうではなくウソをつけとアドバイスするようなところもあるようです。
就活アドバイザーのような人が学生にウソをつけと教えている。
こういうアドバイスは言い方を気をつけなければいけないのに、学生がそう捉えてしまうようなことを言うのはナンセンスすぎます。
就活に関するニュース記事ではこのようなものがありました。
面接での自己PRです。
例)私はアルバイトリーダーとして、販売促進策に取り組みました。その一環で人気アニメのキャラクターグッズを配布するようにしたのです。その結果、売り上げが前年比150%増えました。この経験から私は販売促進策の重要性に気づきました。
yahooニュース就活生がウソまみれでたどる末路
https://news.yahoo.co.jp/byline/ishiwatarireiji/20200223-00164309/
これがウソで、実際にはアルバイトが販売促進策を行うようなものではなかったということです。
こういういかにもなウソ、決定的なウソは絶対にやってはダメです。
この自己PRのダメな点
このウソの自己PRのダメな点、それは検証できるあからさまなウソであるということです。
アルバイトが社員のようなことをできるなんて、普通の会社でそんなことをするのでしょうか。中小企業ならあるかもしれませんが、それなりの規模の企業でアルバイトに大幅な権限というのは怪しいものです。
会社に入った新人だってどこまでの権限があるのかはわかりません。
実際に社会人レベルの仕事をしているのであれば、話をすると次々と深い話題が出てくるはずです。
大学生の場合は本業ではなくてアルバイトなんだから、そんな社員並みの成果を出したということをアピールするのではなくて、アルバイトなりに感じることはあるでしょ?ということなんです。
自分がトップで動く仕事なんてないんだから、アルバイトの視点として大切に思った、社員をサポートする上で感じたこと、そういうことからその人の人柄がわかるような自己PRをするべきなのでは?と感じます。
学生はたいした経験をしていない人が大半
学生はすごい経験を主張したがりますが、実際に学生で自慢できるような経験、採用担当者が見て凄いと思われるような経験をしている人はほんの少しでしかありません。
それでもみんな内定を取れているんです。そんなものなので、あまり背伸びをした自己PRというのは避けた方がいいです。
たいした経験をしていないということについてはこちらの記事でも書きました。
学生の域を超えたレベルのウソはバレてしまいます。
相手は毎年どれだけの数の学生を見ているのか、素人ではないということを考えましょう。
ウソではなく表現を工夫する
自己PRではウソをつくのではなく、表現を工夫するという姿勢です。
話を盛るというのも良い意味で捉えるとこれになります。
例えば実際にその出来事があったときは、特別何かを考えて行動したわけではないとしても、振り返ってみると、良さそうなエピソードになるので、~と考えてそのように行動しましたとしてもいいわけです。
行動したことは事実で、どう思ったのかはその人の心の中の話ですので、ウソではありません。
社会人としては数字を入れた方が説得力がありますが、学生でやってもいない数字を入れると、事実の捻じ曲げになってしまいます。
1位を取っていないのに1位になった、120%達成なのに200%達成にした。こういうのはよくないです。
解釈次第でどうにかなるものであったり、気持ちの変化等をオーバーにする、そのようなやり方であれば、検証しようもありませんし、話し方によって印象が変わるということが起こります。
細かい事実の確認に耐えられるのか?
ウソであったり、話を盛ったりする場合、面接官による細かい事実の確認に耐えられるのかということがあります。
テニスサークルで優勝したのであれば、その経験は存在しなければいけないはずで、どこで誰と勝負して、どのような結果だったのか等のストーリーが出てきます。
これが作られた話であれば、話しているうちにリアリティに欠けるものが出てきてしまいます。
詐欺師でもありませんし、想像上の出来事を素人があるように語るのは無理があります。
サークルリーダーだった、アルバイトリーダーだった。
そのくせに話し方がとてもリーダーくさくない、リーダータイプではない、具体的な中身がそこまで出てこない。
これではいけません。
最初からアプローチ方法が間違えていて、リーダー気質ではないなりの自己PRにしなければいけなかったということです。
ゼロのことを大きく言うのではなく、1のことを大きくする
人間はゼロのことを大きく言っても、それは無理なものです。
やってもいないことを大きく言うと無理が出ます。
そうではなく、本当にやっていることを大きく見せるのがベターです。
アルバイトでリーダーである必要はありませんし、誰もがなれるわけではありません。
実力に関係なく人数上の都合でなれないものなんてたくさんあります。
そんなリーダーとかはどうでもいいので、接客体験で上手くいったことを話したり、自分なりの細かい工夫をしたということを話すということ。
その際に話を大げさにする程度であれば、ありかなということです。
このニュアンスがわからない人は余計な脚色をするべきではありません。
企業の求めていることとの差に注意
学生側は話を大きくしがちになってしまうというところがありますが、それが企業が求めていることなのかどうか。
企業からすればサークルで活躍したからといって、会社に入ってからもそのサークルをやってもらいたいわけではありません。
アルバイトのリーダーだって全く同じことをやってもらいたいわけではありません。勉強での成果であってもそうです。
そうではなくて、これらの自己PRはあくまで人柄を見るための一つの方法だということです。
実績なんて極端な話どうでもいいことになります。
本当にとんでもないレベルの実績をたたき出している、数百人の応募者をごぼう抜きできるような特技があるなら別です。
そうでないのなら人柄を見せて、一緒に働きたいと思えるような雰囲気を出すのが一番なのです。
まとめ
就活の自己PRでウソ、誇張するということ。
本当に微妙な問題になりますが、ある程度は仕方ない部分もあると考えます。
ただし、多くの人がやるようなウソは簡単に採用側に見抜かれてしまい、その結果どうなるかはわからないということです。
事実のウソをつくのではなく、事実を変えずに中身を大げさにアピールするということ、実績ではなく人柄のアピールを中心に考えていくということ。
間違った方法を取らずに、上手くアピール力を上げるとということを考えるようにしていきましょう。